債権回収業務でやるべき3つのステップ
女子大生が債権管理のプロに聞いてみた
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はじめまして! ラクーンフィナンシャルで学生インターン中の稲葉です! 今回のテーマである債権回収という言葉は、皆様も一度は耳にしたことがあるかと思いますが、実際に債権回収をするにあたって何をすればいいのか、ど素人の私が債権回収のプロの方に色々と聞いてみました! 今回お話を伺ったのは、ラクーンフィナンシャルで実際に債権管理を担当している舘澤さんです。
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―― 稲葉:今回のテーマである債権回収という言葉はなんとなく聞いたことがあるのですが、実際にどういうことをするのかよくわからないので教えてください! よろしくお願いいたします。
舘澤:こちらこそよろしくお願いします。まず、私が携わっている債権管理の業務は大きく分けると、
- 取引先の倒産(法的)の対応
- 支払い遅延の対応
の2つのパターンがあるんだけど、今回のテーマでもある”債権回収”は主に支払い遅延の対応のことを言うんだ。 まず最初に、稲葉さんは債権回収という言葉からどんなイメージが浮かぶかな?
―― うーん、私の勝手なイメージですが、相手に取り立てをしてお金を返してもらうイメージが... どうしてもテレビドラマとかの印象が強いです(笑)
ははは(笑)まぁ、テレビとか見ているとそのようなイメージを持ってしまうよね。
債権回収とは
簡単に言うと債権回収とは、お金を支払ってもらう権利のある人(債権者)がお金を支払う義務のある相手(債務者)から支払ってもらっていない金額を回収することなんだ。 ちなみに、稲葉さんは相手が代金を払ってくれなくて困ったことはあるかな?
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―― えーと、あ! 以前友人とあるアーティストのコンサートに一緒に行くことになった時、私がチケット代を立て替えたのですが、そのチケット代をしばらく払ってもらえなかったことが... 友人がチケット代のことをすっかり忘れてしまっていたのが原因で、結局は無事に払ってもらえました。
無事にチケット代が返ってきて良かったですね! これを稲葉さんのような個人間の話ではなく企業間取引に置き換えると、取引先が代金を支払ってくれないということになるね。 企業間取引の場合だと先に物を納品したり、役務や工事などを行い取引代金は掛売りという形で、後で支払ってもらうことが一般的なんだ。取引代金の未入金が起こるリスクは常にある訳だね。
―― そうなんですね。実際に未入金が発生してしまった場合は、今回のテーマでもある債権回収業務をする必要があるということですよね?
そうだね。万が一未入金が発生した場合は債権回収のアクションが必要になる訳なんだ。
―― では、債権回収業務で実際に何をすればいいのか教えていただいてもよろしいでしょうか?
了解しました! もしかしたら、稲葉さんが社会人になって債権回収をすることになる可能性だってあるからね。 取引先の未入金が発生したら、一般的な債権回収業務として最低限やらないといけないことを順に紹介していくよ!
債権回収業務でやるべき3つのステップ
支払い遅延の原因を確認
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債権回収業務の最初のステップとして重要なのが、支払い遅延が発生したら取引先がなぜ支払いをしてくれないのか、できるだけ早くその原因を正確に把握することが非常に大事なアクションなんだ。 その原因次第で以後の方針や取るべき対応が大きく変わってくるからね。 支払いの失念や支払いサイトの相違、提供されたサービスや商品に不満があって支払いを止めている等、さまざまな原因が考えられるんだ。 「支払い遅延を起こしたからあの会社は悪い会社だ」とすぐに決めつけるのではなく、まずは確認をすることが大切だね。
―― 確かにそうですよね。さきほどお話をしたチケットの件でも、私も支払いが遅れた理由や原因が気になりました。
自社の主張を正確に伝える
ステップ1で、まずは入金が遅れている原因を早く正確に把握できたら、次のステップとしては
- 「○月○日に納品した商品の代金○円を支払い期限は○月○日で請求しています」
- 「このサービスにおいてこの根拠をもって○円の代金が発生しています」
といった形で、自社の主張を正確に伝えることが大事なんだ。これも当たり前のことではあるけど、非常に重要なステップなんだよ。 もし相手が支払いを失念していた場合や、誤認をしていただけであればこの2ステップですぐに支払ってくれるはずだよ。
メールや郵送等、記録に残すことが望ましい
このステップは口頭で済ませてもいいけど、債権管理担当の立場からするとそれ以降に何かあった時のためにメールや郵送等、記録に残すことが望ましいね。 もしこの段階ですでに相手と連絡が取れなかったり揉めてしまっている場合には、内容証明郵便を使う手もあるね。 発送・受領の履歴や文言まで記録が残って、裁判等でも公的な証拠能力を有する重要な資料になるよ。
―― 口頭だけでなく、記録に残すことが大切なんですね! 内容証明郵便も重要な資料になるんですね。
話し合いか法的処置
これまでの2ステップまで行っても入金がされなかった場合は、相手の出方に応じて以後の対応について具体的に検討をしないといけない段階になるね。 対応としては大きく分けると、
- 話し合い(支払い方法の相談)をする
- 法的措置に踏み切る
上記の2つになるんだ。
①話し合い(支払い方法の相談)
話し合いや相談は、大体は下のようなパターンが多いね。
- 請求内容についての誤解がある場合
→ 話し合いで誤解を解消 - 払いたくても払えないと相手が言っている場合
→ 支払い方法について相談(分割払いなど)
話し合い自体がうまく進まない場合は、交渉を弁護士に委託して話を進める方法もあるよ。 回収できた場合は報酬として、弁護士に回収金額の一部を支払うようなやり方だね。
②法的措置に踏み切る
法的措置については、支払い督促、少額訴訟、訴訟等、いくつか手段があるんだ。 いわゆる差し押さえや強制執行というのは、これらの手続きで裁判所の決定が出たうえでの話だね。 債権回収業務のステップとしては以上かな! 細かいところまで話そうと思えばまだまだ話すことは多いけど、最低限やらないといけないことの大枠としてはこんな感じだね。
債権回収業務による負担
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―― ありがとうございました! 実際の業務を聞かせていただくと、債権回収って労力やコストもかかって大変な仕事なのがわかりました。 相手との支払い交渉は精神的負担も大きそうですね。
そうなんだよね。担当の営業マンや経理などが債権回収を行うこともあるから、本業以外に債権回収業務があることは、業務面でも精神面でも負担になるよね。会社としても他の業務が停滞したり、 回収業務の負担による人材の流出や分割払いに対応する際の入金管理や手間など、いろいろな負担がかかってしまうんだ。 手間とコストだけがかかって何も返ってこないなんてこともあるし、債権回収は非常にシビアな業務なんだ。
―― シビアですね。ちなみに、未入金が発生した時に備えて何かリスクヘッジをしておくことはできないんですかね? 常に未入金の不安やリスクが付きまとうのは精神衛生上良くないですよね。
リスクヘッジという部分では、売掛保証が一番だね。売掛保証はいろいろな形のサービスがあるんだけど、稲葉さんは売掛保証というサービスはわかるかな?
―― ウリカケホショウって、たしかラクーンフィナンシャルの基幹事業の一つでしたよね? 名前は聞いたことあるのですが、どんなものかはよく分からないので教えていただきたいです!
売掛保証とは
売掛保証とは、取引代金の未入金が発生したときに取引先に変わって売掛金を支払ってくれるサービスなんだ。 大切な資産を守りリスクを軽減するための手段として、自動車には事故に備える自動車保険、地震に備える地震保険があるように、売掛債権には取引先の倒産や支払い遅延に備える保証サービスがあるんだ。
さまざまな保証サービス
売掛保証の種類はさまざまで、サービスによって料金・保証範囲・保証金額などの条件が違うんだ。自社に合ったサービスを選択することが重要だね。
対象
債権※1000万を超える
対応
保証会社
+
支払い遅延
∗1000万を超える債権の場合
―― へー! そんな便利なサービスだったんですね。こういうサービスがあれば未入金に対する不安が和らぎますよね。
ちなみにラクーンフィナンシャルでは、ネット完結型の「URIHO(ウリホ)」という売掛保証サービスを運営しているよ。
中小企業のための売掛保証サービス「URIHO(ウリホ)」
URIHOは、ネット完結型の売掛保証サービスで、会員登録から保証の申し込み等のすべての手続きがオンラインで完結することで、手軽かつスピーディーに保証を利用できるのがポイントだね。
URIHOの3つの特徴
- 定額制の料金プランで保証社数に制限なし
- 倒産だけではなく支払い遅延にも対応
- 小規模・新設企業や個人事業主も保証引き受け対象
―― 支払い遅延にも対応しているのは心強いですね! URIHOは定額制で手軽に利用できそうだし、 何より不安が解消されて積極的に商売ができるようになりますね。私がもし起業することがあればお世話になりたいです!(笑) 債権回収業務はできるだけやりたくないので...
さいごに
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